しら‐ちゃ【白茶】
〘名〙
① 薄い
茶色。白っぽい茶色。また、
黄味がかった薄い茶色。
※俳諧・玉海集(1656)四「雪つめば葉さへ花さへ白茶かな〈政通〉」
※
多情多恨(1896)〈
尾崎紅葉〉後「白茶の微
(こまか)い綾紗形
(さやがた)の襟をして」
しろ‐ちゃ【白茶】
※
仮名草子・尤双紙(1632)上「白茶
(シロチャ)ぶだう酒早咲の椿」
[
補注]「
本朝食鑑」に「茶〈略〉其新芽之極上者。号
レ白
(シロ)」とある。
しらちゃ・ける【白茶】
〘自カ下一〙 色あせて白っぽくなる。また、
興味や
感激がうすれる。しらっちゃける。
※
洒落本・二蒲団(1801)「
間着(あいぎ)はとび八ぐらゐ下へ白ちゃけた小もんの小そで」
しらっちゃ・ける【白茶】
〘自カ下一〙 「しらちゃける(白茶)」の変化した語。
※邦子(1927)〈
志賀直哉〉「どうしてさう云ふ事をなさるんでせう。何だか世の中が白っちゃけて見えるわ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「白茶」の意味・読み・例文・類語
しろ‐ちゃ【白茶】
1 灰汁につけず、蒸して焙じた上等の茶。しらちゃ。
2 中国茶の一。茶の若葉を摘み、蒸さずに乾燥させた緑茶。
しら‐ちゃ【白茶】
1 白みがかった茶色。ごく薄い茶色。
2 「しろちゃ」に同じ。
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パイチャー【白茶 (中国)】
中国茶の一種で、白い毛におおわれた茶の新芽を用い、摘採後、萎(しお)れさせる工程でわずかに発酵させる製法のもの。中国南東部の福建省の特産品。代表的な銘柄に銀針白毫(ぎんしんはくごう)、白牡丹(はくぼたん)などがある。
出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報
しらちゃ【白茶】
色名の一つ。薄い茶色の染色名、またその色のこと。江戸時代に「四十八茶百鼠」といわれるほど多く出回った茶色系統の一種で、元禄の中期ごろまで流行した。色があせて白っぽくなることを「白茶ける」というなど、あまりよいイメージはないが、濃い染色ほど高価であるため、それに反発した通人つうじんがあえて身につけた可能性はある。
出典 講談社色名がわかる辞典について 情報
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の白茶の言及
【中国茶】より
…こうした歴史と広大な国土,そして多くの民族をもつため,中国の茶は種類が多く,その製法,飲み方も他に類を見ないほど多様である。 中国茶はその成分から緑茶,青茶,紅茶,黒茶,黄茶,白茶の6種に分類される。緑茶はほとんどが釜(かま)いり製で,360℃の高温でいり蒸ししてつくる。…
※「白茶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」