盛者必衰(読み)じょうしゃひっすい

精選版 日本国語大辞典 「盛者必衰」の意味・読み・例文・類語

じょうしゃ‐ひっすい ジャウシャ‥【盛者必衰】

〘名〙 (後世しょうじゃひっすい」「しょうしゃひっすい」とも) 勢いのさかんな者は必ず衰えるということ。この世の無常であることを示したもの。せいしゃひっすい。
※高野本平家(13C前)一「娑羅双樹(しゃらさうじゅ)の花の色、盛者必衰(ジャウシャヒッスイ)のことはりをあらはす」
妻鏡(1300頃か)「年齢盛にして、富貴心に任せ、種姓高貴にして、能徳皆備りつる者、老少不定の理遁がたく、盛者必衰(シャウジャヒッスイ)の謂を免れ」 〔仁王経‐下〕

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デジタル大辞泉 「盛者必衰」の意味・読み・例文・類語

じょうしゃ‐ひっすい〔ジヤウシヤ‐〕【盛者必衰】

無常なこの世では、栄花を極めている者も必ず衰えるときがあるということ。しょうじゃひっすい。
娑羅双樹しゃらさうじゅの花の色、―のことはりを表す」〈平家・一〉

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四字熟語を知る辞典 「盛者必衰」の解説

盛者必衰

勢いのさかんな者は必ず衰えるということ。この世の無常であることを示したもの。

[使用例] 盛者必衰は免かれ難い因果とはいいながら、団菊左の諸名優を相手にして、「弁天おてる」や三千歳を演じていた青年美貌の俳優が、こうしたしょうじょうの終わりを取ろうとは――[岡本綺堂*源之助の一生|1936]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「盛者必衰」の意味・わかりやすい解説

盛者必衰
じょうしゃひっすい

仏教用語。ひとたび盛んとなっても,必ず衰えるときがある,ということで,世の中の有為転変を表現した言葉。仏教の無常観を表わしている。

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