目紛(読み)めまぐるしい

精選版 日本国語大辞典 「目紛」の意味・読み・例文・類語

め‐まぐるし・い【目紛】

〘形口〙 (「めまぎらしい(目紛)」の変化した語か) 目の前にあるものが次々に移り変わって、目がちらちらする。動きが激しくてあわただしい。めまぐろしい。めまぐらしい。めめぐるし。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二「人力車の往(わう)サ来(き)るサ目まぐるしい中へ」
めまぐるし‐げ
〘形動〙
めまぐるし‐さ
〘名〙

め‐まぎろし【目紛】

〘形シク〙 目に見てまぎらわしい。多くて見るのが煩わしい。めまぐるしい。めまぎらしい。
※俳諧・雀子集(1662)二「山みちをとをればはなやめまきろし〈慰聴〉」
めまぎろし‐さ
〘名〙

め‐まぎらし・い【目紛】

〘形口〙 めまぎれするようである。形・色などが多種多様で、目がちらちらする。変化が素早くて、はっきり見定められない。あわただしい。めまぎろし。めまぐるしい。
滑稽本浮世床(1813‐23)初「夫(それ)から比ては江戸っ子の早さ。なんでも目紛(メマギ)らしい様だ」

め‐まぎれ【目紛】

〘名〙 目がちらちらして、はっきり見分けられないこと。
源平盛衰記(14C前)三九「一の山の麓に、方三尺の石あり。青黄赤白紫の五色にて、眼を合するに目(メ)まきれせり」

め‐まぐろし・い【目紛】

歌舞伎・東山殿劇場段幕(1818)三幕「どんな前店紙雛、どれがどれやら目まぐろしい顔ぢゃわいなア」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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