直島諸島(読み)ナオシマショトウ

デジタル大辞泉 「直島諸島」の意味・読み・例文・類語

なおしま‐しょとう〔なほしまシヨタウ〕【直島諸島】

香川県高松市と岡山県玉野市の間の瀬戸内海に点在する27の島々の総称。主島は直島。井島の一部以外は香川県香川郡直島町に属する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「直島諸島」の解説

直島諸島
なおしましよとう

本州と四国が最も接近している備讃瀬戸に浮び、南東に少し離れて位置する男木おぎ島・女木めぎ島が高松市に、北東部の島の北半が岡山県玉野市に属するほかは直島町に所属。東には小豆しようず土庄とのしよう町に属する島が浮び、北と西は岡山県の児島こじま半島に囲まれ、南は高松市。北と南の水路は瀬戸内海上交通の要路である。「直嶋旧跡順覧図会」が記す島は、本島の直島のほかてら島・むかえ島・島・はこ島・つぼね島・六郎ろくろう島・京上臈きようのじようろう島・鶴輪翔つるわかけり島・安野やすの島・几帳きちよう(喜兵衛島)屏風びようぶ島・中山なかやま島・丸山まるやま島・うしくび島・上旅籠かみはたご島・下旅籠島・上烏かみがらす島・下烏島・かつら島・荒神こうじん島・あげ島・かしわ島・追鷹おだか(尾鷹)島・島・とび島・男木島・女木島の計二八、現在有人の島は直島・男木島・女木島・井島・向島・家島・屏風島・牛ヶ首島の八島である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「直島諸島」の意味・わかりやすい解説

直島諸島
なおしましょとう

瀬戸内海中央部、香川県高松市と岡山県玉野市の間に点在する島嶼(とうしょ)群。距離的には玉野市に近いが、井島(北部は玉野市)以外は香川県直島町に属す。直島(7.8平方キロメートル)を中心に大小27の島々からなるが、人が居住するのは直島(3281人)、向(むかえ)島(20人)、屏風(びょうぶ)島(33人)の3島のみで、他は無人島である。数世帯の住民がいた牛ヶ首島(うしがくびじま)も現在は無人となっている(住民登録は2人)。花崗(かこう)岩からなり、最高点は直島地蔵(じぞう)山の123メートル。江戸時代は天領で、倉敷代官支配地。飲料水は玉野市から海底パイプにより給水される。直島の宮浦港が交通の中心で、宇野港(玉野市)・高松港から定期便がある。

[坂口良昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「直島諸島」の意味・わかりやすい解説

直島諸島 (なおしましょとう)

香川県北部,備讃瀬戸に浮かぶ大小27の島からなる島群。香川郡直島町を形成し,面積14km2,人口3325(2010)。直島,向島,家島,屛風島,牛ヶ首島以外は無人島である。江戸時代には天領で,倉敷代官直轄地であった。1917年三菱金属(現,三菱マテリアル)の銅製錬所が直島の風戸地区にでき,工業の島として発展した。しかし,周辺の島々は煙害をこうむり裸島となった。その後,緑化事業が進められている。喜兵衛島は古代製塩遺跡で知られ,葛島とともに古墳や祭祀遺跡など史跡に富んでいる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「直島諸島」の意味・わかりやすい解説

直島諸島【なおしましょとう】

香川県北部,備讃諸島の一部をなす大小27の島群。全域が香川郡直島町で,直島,向島,家島,屏風島,牛ヶ首島以外は無人島である。主島の直島には三菱マテリアルの製錬所が立地し,日本でも有数の金製錬量を誇る。対岸の岡山県玉野市宇野や高松市との間にフェリーが通じるほか,高松市には高速船の便もある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android