真平(読み)マヒラ

デジタル大辞泉 「真平」の意味・読み・例文・類語

ま‐ひら【真平】

[形動ナリ]
まったいらであるさま。ぺちゃんこ
かへる―にひしげて死にたりけり」〈宇治拾遺・一一〉
まったく平凡であるさま。
定家の家の集を御覧候へ。ただ―なる歌はさらに無きなり」〈正徹物語・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「真平」の意味・読み・例文・類語

まっ‐ぴら【真平】

〘形動〙 (語幹だけで副詞的にも用いる)
① ひたすらそのようにするさま。多く、他に乞い願うときにいう。また、もっぱらそのような気持であるさま。多く、厭う気持にいう。
※足利本人天眼目抄(1471‐73)中「我より上の人をばまっひらにきっかとは見ぬ事だぞ」
※虎寛本狂言・止動方角(室町末‐近世初)「真平ゆるさせられい」
② (「まっぴらごめん」「まっぴら許されい」などを略したいい方)
(イ) ゆるしを乞うさま。
浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)一〇「麁忽(そこつ)の段はまっぴらまっぴら」
(ロ) 全くいやで拒否したい気持の強いさま。
滑稽本八笑人(1820‐49)三「途中を一ツ所に行事はまっぴらだ」

ま‐ひら【真平】

〘形動〙
① まったくたいらであるさま。まったくひらたいさま。ぺちゃんこ。
今昔(1120頃か)二七「其の五位侍をこそ真平にして置たりけり」
② まったく平凡であるさま。まったく平易であるさま。
※正徹物語(1448‐50頃)上「ただまひらなる歌はさらに無也」
③ ひたすらなさま。まっぴら。ひら。
源平盛衰記(14C前)三四「此の馬をば、〈略〉蒲の冠者、まひらに罷り預からんと云ひき」

まっ‐たいら ‥たひら【真平】

〘形動〙 高低・凹凸の全くないさま。傾斜起伏の全くないさま。
※杜詩続翠抄(1439頃)七「野橋危与平地共斉くまったいらに渡也」

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「真平」の解説

真平 しんぺい

?-? 新羅(しらぎ)(朝鮮)の商人
大宰府(だざいふ)管内に居住し交易に従事中,貞観(じょうがん)11年(869)新羅船による租税用綿略奪の嫌疑をうけて逮捕される。翌年潤清ら9人と陸奥(むつ)におくられたが,瓦造りの技術をみとめられてその指導にあたった。

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