真空妙応(読み)しんくう みょうおう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「真空妙応」の解説

真空妙応 しんくう-みょうおう

?-1351 鎌倉-南北朝時代の僧。
臨済(りんざい)宗。下野(しもつけ)(栃木県)雲巌寺高峰顕日(こうほう-けんにち)の法をつぐ。正和(しょうわ)3年(1314)宇都宮貞綱にまねかれ,下野宇都宮の興禅寺開山(かいさん)となった。観応(かんのう)2=正平(しょうへい)6年10月25日死去。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の真空妙応の言及

【慈善事業】より

… なお,南北朝~室町期には律宗の衰退にともない,このような仏教者による慈善事業はおもに禅僧と時衆によって担われるようになった。乞者に食を給した下野興禅寺の真空妙応(?‐1351),1363年(正平18∥貞治2)の阿波国の飢饉に際して貧人乞者に粥を施した春屋妙葩(しゆんおくみようは),財を捨てて癩者を沐浴させた遠江方広寺の無文元選(1323‐90),1461年(寛正2)の飢饉・疫病に際して,六角堂の前に大釜を置いて粥を炊き,飢者に施行した勧進聖願阿弥(生没年未詳)などがその例である。とくに寛正の飢饉に際しての時衆の願阿弥の活動には注目すべきものがあるが,総じて,中世における慈善事業の系統的な遂行者としては,鎌倉後期の律僧の非人救済運動をもって一つの画期とするべきである。…

※「真空妙応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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