精選版 日本国語大辞典 「瞿佑」の意味・読み・例文・類語
く‐ゆう ‥イウ【瞿佑】
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中国、明(みん)代の文人。日本に伝来して著名になった文語体の怪異小説集『剪灯新話(せんとうしんわ)』の作者で、字(あざな)を宗吉、号を存斎(そんさい)といった。銭塘(せんとう)(浙江(せっこう)省)の人で、若年から詩人として知られていたが、その一生は不遇で、仁和県、臨安府(浙江省)、宜陽(ぎよう)県(河南省)あたりの訓導や周王府の右長史という低い官職についただけで、筆禍によって保安(陝西(せんせい)省)に流され、10年の年月を過ごした。多くの著書はほとんどが散逸してしまい、現在伝わるものは『剪灯新話』『帰田詩話』『詠物詩』だけである。
[藤田祐賢]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中国,明代の瞿佑(くゆう)(1341‐1427)作の文言による怪異小説集。唐の伝奇小説以来の伝統を引く怪奇ロマン22編より成る。…
※「瞿佑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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