矢文（読み）やぶみ

精選版 日本国語大辞典

や‐ぶみ【矢文】

〘名〙

① 文書を矢柄(やがら)に結びつけたり、蟇目(ひきめ)の穴に入れたりして、射て飛ばすもの。

※玉塵抄（1563）三九「城をせめたを矢ぶみ魯仲連がかいて城をぶいにしたぞ」

② 矢の催促の手紙。しきりに送ってくる手紙。

※洒落本・禁現大福帳（1755）三「敵より箭文(ヤブミ)を送るとも二三度にて答すべからざる事」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

や‐ぶみ【矢文】

１ 文書を矢柄やがらに結びつけたり、蟇目ひきめの穴に入れたりして、射て飛ばすもの。
２ 矢の催促のふみ。次々と送ってくる手紙。
「赤き心の―に似たれど」〈人・辰巳園・四〉

出典　小学館