石に布団は着せられず(読み)いしにふとんはきせられず

精選版 日本国語大辞典 「石に布団は着せられず」の意味・読み・例文・類語

いし【石】 に 布団(ふとん)は着(き)せられず

父母が死んでからでは、孝行を尽くそうとしても、おそいことのたとえ。孝行をしたい時分に親はなし。

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デジタル大辞泉 「石に布団は着せられず」の意味・読み・例文・類語

いし布団ふとんせられず

「石」は墓石の意で、親が死んでからでは孝行はできないことをいうたとえ。孝行のしたい時分に親はなし。
[類語]孝行のしたい時分に親はなし子養わんと欲すれど親待たず木静かならんと欲すれども風止まず風樹の嘆

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ことわざを知る辞典 「石に布団は着せられず」の解説

石に布団は着せられず

親の墓石に布団をかけるわけにはいかないし、かけたとしても親孝行にはならない。親孝行をしようと思っても、親が亡くなってからではどうにもならないというたとえ。

[使用例] 親を思う子の情は、親のえ子ではじめてわかるものだ。孝行をしたい時分に親はなし、石に蒲団は着せられずとか、昔から色々言ってあるが、こりゃあ親が死んでしまってから、初めて親の恩を知る心を言ったもので[林不忘丹下左膳|1934]

[解説] 親を亡くした後、自分の子供を持って、はじめて親のありがたみがわかり、後悔してもどうにもならないという気持ちが込められた表現で、「孝行をしたい時分に親はなし」とともに用いられることもあります。

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