出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…25年にはコカ自身によって,アトピー罹患患者の血清中に,皮膚反応によって証明される抗体様物質が高率に存在することが明らかにされ,コカはこの物質をアトピー性レアギンatopic reaginと名づけた。このアトピー性レアギンの本態は,66年石坂公成らにより,特異な生物活性をもった免疫グロブリン(IgE)に属する抗体であることが証明された。体外から侵入した抗原物質(アレルゲン)に対してIgE抗体が産生される状況は,個人個人によって異なり,遺伝傾向が強い。…
…コカArthur F.Coca(1875‐1959)は喘息患者に認められる特異な抗体をレアギンと呼んだ(1923)。以後40年を経て,石坂公成によりレアギン抗体がIgE(免疫グロブリンの一つ)であるという画期的な発見がなされ(1966),喘息研究は新しい時代を迎えた。 その後,分子生物学的アプローチにより喘息の病態の解明は大きく進み,1990年代には喘息は気道の慢性炎症性疾患として定義付けられ,近年では遺伝子レベルでの病態の研究も進められている。…
※「石坂公成」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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