石狩岳(読み)いしかりだけ

精選版 日本国語大辞典 「石狩岳」の意味・読み・例文・類語

いしかり‐だけ【石狩岳】

北海道石狩山地にある山。石狩川と十勝川支流の音更(おとふけ)川が源を発し、北海道有数の原生林がある。標高一九六七メートル。

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デジタル大辞泉 「石狩岳」の意味・読み・例文・類語

いしかり‐だけ【石狩岳】

北海道中央部、石狩山地主峰。標高1967メートル。山腹は原生林に覆われ、大雪山国立公園に属する。

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日本歴史地名大系 「石狩岳」の解説

石狩岳
いしかりだけ

上川町の南端、十勝支庁河東かとう上士幌かみしほろ町との境に位置し、標高一九六七メートル。石狩山地の主峰で、石狩川の水源の山。南東からは十勝川支流音更おとふけ川が発する。大雪山国立公園の特別保護地域で、原始的景観が保存されている。古生層の日高層群で構成され、北東の音更山(一九三二メートル)南西川上かわかみ(一八九四メートル)とを結んで日本海斜面と太平洋斜面との境界をなす。近世の紀行・記録類にみえる石狩岳は大雪山をさしているとみられるが、「廻浦日記」に「土人共の申には、ハホロは見えも致すべけれども、石カリ岳は中々不見と答たり」と記される。

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改訂新版 世界大百科事典 「石狩岳」の意味・わかりやすい解説

石狩岳 (いしかりだけ)

北海道中央部,石狩山地の最高峰で標高1967m。山頂から北東,南西に延びる稜線は石狩国と十勝国を分け,山体は上川支庁管内上川町と十勝支庁管内上士幌町にまたがる。山体は古生層の日高層群からなり,岩質は粘板岩硬砂岩ホルンフェルスなどである。高度1600m付近の森林限界より下の山腹は天然林で覆われ,保安林として保護され,北西斜面では針葉樹林を主とし,南東斜面では広葉樹林ないし混交林をなす。平地から見ることのできるのは十勝三股付近に限られる。北西斜面からは石狩川が,南東斜面からは音更(おとふけ)川が源流を発するが,探検期には石狩川は大雪山から発源しているものと思われていたため,大雪山を石狩岳と呼んでいた時期がある。大雪山国立公園に属する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石狩岳」の意味・わかりやすい解説

石狩岳
いしかりだけ

北海道中央部の石狩山地の主峰。標高1967メートル。山頂から北東、南西に延びる稜線(りょうせん)は、1869年(明治2)設定された石狩国と十勝国を分け、山体は上川(かみかわ)総合振興局管内の上川町と十勝総合振興局管内の上士幌町(かみしほろちょう)にまたがる。山体は古生層の日高層群からなり、岩質は粘板岩、硬砂岩、ホルンフェルスなどである。1500メートル以下の山腹は天然林で覆われ、保安林として保護され、北斜面では針葉林、南斜面では広葉林、混交林となっている。北麓(ほくろく)から石狩川が発源するが、一時期、石狩川は大雪山(たいせつざん)から発源しているとされ、当時は大雪山を石狩岳と呼称した。

岡本次郎

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百科事典マイペディア 「石狩岳」の意味・わかりやすい解説

石狩岳【いしかりだけ】

北海道,石狩山地中部の山。標高1967m。古生層と花コウ岩からなる浸食面上にそびえる残丘で,山頂付近には夏に残雪が多く,高山植物が分布,大雪山国立公園に属する。
→関連項目石狩山地

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石狩岳」の意味・わかりやすい解説

石狩岳
いしかりだけ

別称裏大雪。北海道中央部にある山。標高 1967m。石狩山地の主峰で大雪山の南東にあり,大雪山国立公園の一部。北見山地と日高山脈の接合部にあたる褶曲山地で,日高系の硬砂岩と粘板岩が主体。基盤の花崗岩が露出しているところも多く,エゾマツ,トドマツの原生林がみられる。石狩川,十勝川の水源地で,東方に音更山,ユニ石狩岳がある。登山口は層雲峡と十勝三股。

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