石部金吉金兜(読み)いしべきんきちかなかぶと

精選版 日本国語大辞典 「石部金吉金兜」の意味・読み・例文・類語

いしべきんきち【石部金吉】 金兜(かなかぶと)

石部金吉に金(かね)かぶとをかぶせたような人のことで、極端な堅物(かたぶつ)の意。〔譬喩尽(1786)〕

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デジタル大辞泉 「石部金吉金兜」の意味・読み・例文・類語

石部金吉いしべきんきち金兜かなかぶと

石部金吉かねかぶとをかぶせたような人。極端に融通のきかない人のたとえ。

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ことわざを知る辞典 「石部金吉金兜」の解説

石部金吉金兜

道徳的に堅固で、金銭や女色に心を迷わされない人。また、きまじめすぎて融通の利かない人。男女間の情愛などを解しない堅物。「石部金吉」とも。

[使用例] 結婚の対手が石部金吉では窮屈だ、若いころの恋愛ならいくらあったって少しも縁談にさしつかえない、ただそのひと純粋さえ失わなければそれでいいと思う[宮本百合子*若い婦人の著書二つ|1952]

[解説] 「石部金吉」は、元来は将棋のことばで、金将を中軸とする堅陣のこと。その後、時代が下るにしたがって、融通の利かない堅物を指すようになりました。石と金を並べた「石部金吉」のみでも十分に堅物ですが、さらに鉄の兜をかぶせて強調しています。また、鉄兜を加えることによって全体が七五の音律になり、安定感が生み出されています。

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