破傷風菌(読み)はしょうふうきん

精選版 日本国語大辞典 「破傷風菌」の意味・読み・例文・類語

はしょうふう‐きん ハシャウフウ‥【破傷風菌】

〘名〙 破傷風病原体。明治二二年(一八八九)に北里柴三郎が初めて純粋培養成功。ふつうは土の中や糞便中に見られる。

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デジタル大辞泉 「破傷風菌」の意味・読み・例文・類語

はしょうふう‐きん〔ハシヤウフウ‐〕【破傷風菌】

破傷風病原菌グラム陽性桿菌かんきん嫌気性で、土壌中に存在する。明治22年(1889)北里柴三郎培養に成功し、抗毒素血清を作った。

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百科事典マイペディア 「破傷風菌」の意味・わかりやすい解説

破傷風菌【はしょうふうきん】

破傷風の病原菌。1884年ドイツの医師A.ニコライアーが発見,1889年北里柴三郎が純粋培養に成功。広く土壌に分布する長さ4〜8μm,幅0.5μm,嫌気(けんき)性のグラム陽性杆(かん)菌で,周毛性鞭毛(べんもう)を有し,芽胞を形成する。菌が産生する毒素神経毒で,猛毒。→嫌気性菌グラム陽性菌杆菌

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世界大百科事典(旧版)内の破傷風菌の言及

【コッホ】より

…名声は大いにあがり,彼のもとには内外から俊英が集まり,つぎつぎと病原菌が発見され,研究法が開発された。F.レフラーのジフテリア菌発見,北里柴三郎の破傷風菌の発見などがある。85年にベルリン大学衛生学教授,91年にはベルリンに新設された伝染病研究所長となる。…

【破傷風】より

…破傷風菌が産生する神経毒による中毒性感染症で,tetanusは〈つっぱる〉〈緊張する〉という意味のギリシア語tétanosに由来する。外傷部に土やほこりといっしょに入った破傷風菌が増殖して毒素を産生する。…

※「破傷風菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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