硝酸バリウム(読み)しょうさんバリウム

精選版 日本国語大辞典 「硝酸バリウム」の意味・読み・例文・類語

しょうさん‐バリウム セウサン‥【硝酸バリウム】

〘名〙 (バリウムbarium) バリウムの硝酸塩。化学式 Ba(NO3)2 無色柱状結晶。炎の中で緑色を出すので花火や発火信号に使用される。過酸化バリウム製造医薬、分析試薬にも用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「硝酸バリウム」の意味・わかりやすい解説

硝酸バリウム
しょうさんばりうむ
barium nitrate

バリウムの硝酸塩。水酸化バリウム炭酸バリウムを硝酸に溶解することによって製造される。塩化バリウム硝酸ナトリウムとの複分解という方法もある。無色の結晶。吸湿性はなく、塩化バリウムよりは水に溶けにくい。強熱すると592℃以上で分解し、酸化物となる。火煙信号(緑色)、花火、火薬ほか光学ガラスの製造にも用いられる。

[鳥居泰男]

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化学辞典 第2版 「硝酸バリウム」の解説

硝酸バリウム
ショウサンバリウム
barium nitrate

Ba(NO3)2(261.34).水酸化バリウムまたは炭酸バリウムに硝酸を作用させると得られる.無色の正方晶系柱状晶.密度3.24 g cm-3融点592 ℃.融点以上に熱すると分解して亜硝酸バリウムとなる.潮解性で,水に可溶,エタノール,エーテルアセトンに不溶.花火(緑色),真空管,分析試薬,過酸化バリウム製造,医薬品うわぐすり,光学ガラス原料などに用いられる.有毒.[CAS 10022-31-8]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硝酸バリウム」の意味・わかりやすい解説

硝酸バリウム
しょうさんバリウム
barium nitrate

化学式 Ba(NO3)2 。無色結晶。有毒。融点約 590℃。高温では分解する。水に易溶,アルコール,アセトンに微溶。過酸化バリウムの製造,花火,真空管などに用いられる。

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