神威岳(読み)カムイダケ

デジタル大辞泉 「神威岳」の意味・読み・例文・類語

かむい‐だけ〔かむヰ‐〕【神威岳】

北海道中南部南北に走る日高山脈南部にある山。標高1600メートル。山頂付近にはカールに似た地形がある。

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日本歴史地名大系 「神威岳」の解説

神威岳
かむいたけ

浦河町と十勝支庁大樹たいき町との境界にある。日高山脈のほぼ中央に位置し、標高一六〇〇・五メートル。一般には当山以南の山々を南日高山脈とよぶ。北方から連なる山脈の主稜線は当山でいったん直角に東方へと曲がり、ソエマツ岳(一六二五メートル)まで続いて再び南南東に方向を変え、ピリカヌプリ(一六三一・二メートル)へと向かっている。標高のわりに雄大でかつ険峻な山容が特徴で、南西面は元浦もとうら川水系、北東面は歴舟れきふね川水系の水源地帯となっている。

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改訂新版 世界大百科事典 「神威岳」の意味・わかりやすい解説

神威岳 (かむいだけ)

北海道南部,日高山脈南部の山。標高1600m。日高支庁と十勝支庁とを分ける脊梁上にあり,日高側の元浦川と十勝側の中ノ川の水源をなす。アイヌ語カムイヌプリ(神の山)に由来し,かつては周辺のソエマツ岳(1625m)やピリカヌプリ(1631m)などを総称する山名であったと考えられる。山容は急峻で,稜線はハイマツなどに覆われているため,積雪期や沢登りによる登山が一般的である。なお日高山脈北部には同名のカムイ岳(1756m)がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「神威岳」の意味・わかりやすい解説

神威岳
かむいだけ

北海道中南部、日高山脈(ひだかさんみゃく)の中央やや南にある山。標高1600メートル。日高振興局管内の浦河町(うらかわちょう)と十勝総合振興局管内の大樹町(たいきちょう)との境界に位置し、日高を代表する山の一つ。日高山脈に発達する変成帯の中心部にあたり、混成岩類で構成される。峻険(しゅんけん)な山容でアプローチも長く近づきにくかったが、元浦川沿いに道道348号ができ、登山に便利になった。なお、札幌近郊と歌志内(うたしない)市にも同名の山があるが、後者は神威岳(かもいだけ)とよぶ。

[柏村一郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神威岳」の意味・わかりやすい解説

神威岳
かむいだけ

北海道南部,日高山脈の南部にある山。標高 1600m。浦河町と大樹町の境界を占める。日高変成帯の混成岩類から成り,浸食が進んだ壮年期のけわしい山容を現す。頂上付近に圏谷 (カール) に似た地形がみられる。日高山脈襟裳国定公園に属する。

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