神峰神社(読み)かみねじんじや

日本歴史地名大系 「神峰神社」の解説

神峰神社
かみねじんじや

[現在地名]日立市宮田

宮田みやた川の水源地の神峰山(五九八メートル)の頂上に本殿があり、その東方七キロの稲荷とうか高台拝殿がある。祭神伊邪那岐命・伊邪那美命。旧村社。創立は社伝には正長元年(一四二八)山王さんのうの地に創建して鎮守としたという。天文二三年(一五五四)神峰山中腹のおに洗水せんすいに遷座し、元禄元年(一六八八)神峰山頂に再遷座、拝殿を稲荷の地に設けた。口碑では同八年水戸二代藩主徳川光圀が登山参拝の折、宮田・介川すけがわ(助川)会瀬おうせ三村の鎮守としたという。

現在の例祭日は五月一〇日。例祭には居祭・御出社祭典・大祭典の三種別がある。御出社祭典・大祭典には渡御が行われ、「赤水考」に「祭日供奉会瀬海浜、謂之磯出神遊」とあるように、現在も宮田川の河口北の浜の宮はまのみやに下向し潮垢離行事のうえ、介川を経て会瀬の海浜の斎場に神幸する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の神峰神社の言及

【日立の風流物】より

…茨城県日立市宮田町神峰(かみね)神社の祭礼(5月3~5日)に出る風流物山車(だし)。笠鉾ともいう。…

※「神峰神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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