神役(読み)かみやく

精選版 日本国語大辞典 「神役」の意味・読み・例文・類語

かみ‐やく【神役】

〘名〙
神霊が乗り移り、神意を人に伝える役目の人。尸童(よりまし)
神事に当たっての司祭者。当番制で祭り世話をする役目。当屋(とうや)一年神主
浮世草子男色大鑑(1687)四「当社西の御門に紙(ヤク)の家高き。大中井兵部太夫一子に大蔵といへるあり」

しん‐やく【神役】

〘名〙 (「じんやく」とも) 神社における職務、またそれに任ぜられている人。神職。かんぬし。神官
親元日記‐寛正六年(1465)八月二〇日「左様に神役等於令闕怠志以社家奉行可被歎申之」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の神役の言及

【厄】より

… 厄の意味や内容が拡大されてくると,正体不明の者や迷惑のかかる者までも払いの対象となってくるが,元来,厄は役に通じていたとみることができる。神祭に特定の任務をもつ者を神役といい,村の政治を担う者を村役というのがそれで,彼らは集団の秩序を維持してその目的を達成させるための重要な役割をもっているから,身を慎む緊張した生活を送らねばならなかった。そのために身に災難がふりかかりやすい状態におかれたといえよう。…

※「神役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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