神恵内(読み)かもえない

改訂新版 世界大百科事典 「神恵内」の意味・わかりやすい解説

神恵内[村] (かもえない)

北海道南西部,後志(しりべし)支庁古宇郡の村。人口1122(2010)。積丹(しやこたん)半島の西部に位置し日本海に臨む。積丹山地が海にせまり,海岸は海食崖の続く部分が多く,景勝地としてニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部に指定されている。1751年(宝暦1)以来,フルウ(古宇)場所として場所請負人によって漁業開発が行われ,ニシン漁の最盛期であった明治末から大正にかけては人口も5000を超えたことがあったが,昭和に入ってニシン漁は衰退し村勢は退潮に向かった。漁業の中心はスケトウダラ,イカ,サケ・マス漁に移り,これに伴って漁港整備が進められ,近年は水産加工も伸長してきた。村域の大部分国有林で,農業は振るわず,古宇川沿いなどにわずかな耕地がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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