神館（読み）かんだち

精選版 日本国語大辞典

かん‐だち【神館】

〘名〙 (「かむだち」とも表記)

① 神社で、本社の近くに設け、神事や潔斎のとき、神官などがこもる建物。伊勢神宮や賀茂神社など、大きな神社に多く見られる。斎館(いみだち)。かみだち。

※百練抄‐長久二年（1041）四月二〇日「賀茂祭還立、於_二神館_一撿非違使追_二補近衛使少将信宗_一」

※新古今（1205）雑上・一四八七・詞書「祭の使にてかむだちにとまりて侍りけるあかつき」

② (「神」「」とも表記する。「」は、たくわえる、そなえるの意) 伊勢神宮に属する、諸国の神戸(かんべ)の御厨(みくりや)。宗教的な機能の他に、地方で供御物を神宮へ運ぶまでの一時的な収納庫の役割を果たす建物であり、また、貢納物を出す土地をさした。→御厨(みくりや)。

※皇太神宮儀式帳（804）「是人時仁、度会山田原造_二御厨_一弖、改_二神止云名_一弖号_二御厨_一」

かむ‐だち【神館】

〘名〙 ⇒かんだち（神館）

こう‐だち かう‥【神館・】

〘名〙 「かんだち（神館）」の変化した語。〔類聚名物考（1780頃）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

かん‐だち【神^▽館】

《「かむだち」とも表記》
１ 社殿の近くに設けて、神官などが神事や潔斎のときにこもって物忌みをする建物。斎館いみだち。
２ （「庤」「神庤」とも書く）伊勢神宮所属の諸国の神戸かんべの御厨みくりや。

かむ‐だち【^▽神^▽館】

⇒かんだち

出典　小学館

普及版 字通

【神館】しんかん

神仙の居。

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出典　平凡社「普及版 字通」