祭酒(読み)サイシュ

デジタル大辞泉 「祭酒」の意味・読み・例文・類語

さい‐しゅ【祭酒】

昔、中国で、宴会などのとき、その席で最も身分の高い年長者がまず酒を供えて地の神を祭ったこと。
昔、中国で、学政長官
大学頭だいがくのかみ唐名

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精選版 日本国語大辞典 「祭酒」の意味・読み・例文・類語

さい‐しゅ【祭酒】

〘名〙
① 古く、中国で、宴会の席上、身分の尊い人が酒をそなえて地の神をまつること。また、その儀式、その尊長者。
② 神に酒を供えて祈ること。〔王維‐送楊長史赴果州詩〕
③ (①より転じて) 古く、中国で、学政の長官。〔漢書‐伍被伝〕
大学(だいがく)の頭(かみ)の唐名。
※凌雲集(814)「和菅祭酒秋夜途中聞笙之什 藤原冬嗣

まつり‐ざけ【祭酒】

〘名〙 祭礼に用いる酒。神前に供え、供宴の時に人々にふるまう酒。
※雲形本狂言・伯母が酒(室町末‐近世初)「当年から祭酒(マツリザケ)を皆こなたでとらうと申ます」

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普及版 字通 「祭酒」の読み・字形・画数・意味

【祭酒】さいしゆ

祭祀儀礼のとき、まず酒を以て地にぎまつる人。その尊長者。〔史記伝〕田(でんべん)の屬皆已に死す。齊の襄王の時にして、最も老師爲(た)り。齊ほ列大夫の缺を修め、三たび祭酒と爲る。

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世界大百科事典(旧版)内の祭酒の言及

【国子監】より

…また南京,北京それぞれに国子監が置かれ,古来の国子学と異なり,庶民の入学も認められた。国子監は礼部に属し,その長は古来の制を受けて祭酒とよばれ,司業,博士等の職員が置かれた。清は明制をついだが,南京国子監を廃したほか,礼部から独立させ,祭酒の上に特任の管理監事大臣を置いて事実上の長官とした。…

※「祭酒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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