禿の女歌手(読み)ハゲノオンナカシュ

デジタル大辞泉 「禿の女歌手」の意味・読み・例文・類語

はげのおんなかしゅ〔はげのをんなカシュ〕【禿の女歌手】

原題、〈フランスLa cantatrice chauveイヨネスコの処女戯曲。1幕の散文喜劇で、副題を「反戯曲(アンチピエス)」とする。典型的な英国人夫妻のとりとめのない会話が徐々に崩壊していく不条理演劇。1950年、パリニコラバタイユ演出により初演。1957年からカルチエラタンの小劇場、ユシェット座で「授業」とともにロングラン公演が行われていることでも知られる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「禿の女歌手」の意味・わかりやすい解説

禿の女歌手
はげのおんなかしゅ
La cantatrice chauve

フランスの戯曲。1幕の散文喜劇。 E.イヨネスコ作。副題は「反戯曲」。 1953年刊。初演 50年5月 11日ノクタンビュール座。演出 N.バタイユ。イギリスプチブルのスミス夫妻の客間でのとりとめのない会話から発して,次第に言葉が解体し,ついに無意味な音節連続となり,それにつれて登場人物の人間としての統一性も失われていくことを描いた,不条理劇の最初で,しかも最も急進的な作品。

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