秋月氏(読み)あきづきうじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「秋月氏」の意味・わかりやすい解説

秋月氏
あきづきうじ

本姓大蔵氏。中国後漢の孝霊帝より出たという。藤原純友の乱に功があって,筑前国御笠郡原田を与えられ,原田氏を名のったが,鎌倉時代から秋月氏と称した。天正 15 (1587) 年,豊臣秀吉の島津征伐の際,秋月種実島津氏にくみしたため,領地を没収された。その子種長が財部 (のち高鍋) 3万石に封じられ,以来高鍋藩 (秋月藩) としてその子孫世襲明治にいたって子爵を授けられた。

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世界大百科事典(旧版)内の秋月氏の言及

【筑前国】より

…また永仁年間(1293‐99)に鎌倉幕府の出先機関として鎮西探題が博多に設置され,当国とりわけ博多の地位は九州において特に高いものとなった。当国の鎌倉御家人としては合屋氏,白水(いずみ)氏,佐伯氏,野介(のけ)氏,宗像氏,秋月氏,中村氏などがいた。当国内の荘園としては太宰府天満宮(安楽寺)領,香椎社領,宗像大社領,筥崎(はこざき)宮領,宇佐宮領,弥勒寺領などの地方寺社領荘園のほか,怡土(いと)荘(法金剛院領),宇美(うみ)荘(石清水八幡宮領),粥田(かいた)荘(金剛三昧院領),楠橋(くすはし)荘(西園寺家領),三奈木(みなき)荘(東福寺領),感田(かんた)荘(八条院領)などの中央権門領荘園も多く存在した。…

※「秋月氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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