科学社会学(読み)かがくしゃかいがく(英語表記)sociology of science

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「科学社会学」の意味・わかりやすい解説

科学社会学
かがくしゃかいがく
sociology of science

科学を社会的・人間的営みとみなし,社会学およびその周辺分野の概念手法を用いて分析しようとする専門分野。 1949年アメリカの社会学者 R.K.マートンが提唱した。文化経済思想制度などさまざまな面での規制制約といった,科学以外の要素との関連を無視できないという立場をとる。科学に対する歴史的研究 (→科学史 ) や哲学的研究 (→科学哲学 ) とともに科学論の一部を構成している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の科学社会学の言及

【科学】より

…そこで,科学という知的営為をそうした社会的側面から学問的に追究しようとする領域が1950年代から徐々に現れてきた。一般には科学社会学sociology of scienceと呼ばれ,アメリカの社会学者R.K.マートンに発すると考えられている。 このように科学は現在さまざまな方法で,さまざまな領域から解明を試みられているが,たいせつなことは,それがつねに姿を変え形を変え性格を変えてダイナミックに変化するものであって,包括的かつ静的にとらえようとすると,必ずどこかでその把握からはみ出す,という点であろう。…

※「科学社会学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android