科木(読み)しなのき

精選版 日本国語大辞典 「科木」の意味・読み・例文・類語

しな‐の‐き【科木】

〘名〙 シナノキ科の落葉高木。日本特産で、北海道から九州までの山地に生え、高さ一〇メートルに達する。葉は互生し、長柄をもち長さ四~八センチメートルの心臓形で縁に不規則な鋸歯(きょし)がある。初夏葉腋(ようえき)から長い花柄を下垂し、芳香のある褐色の小さな五弁花を集めてつける。花柄の基部にはへら形の苞葉があり、花柄と苞葉とは途中まで癒合している。果実は径約五ミリメートルの卵状球形で褐色の短毛におおわれる。材は彫刻・げた・鉛筆材に使う。樹皮の繊維で布を織り、船舶用のロープを作る。和名は結ぶ意味のアイヌ語に基づく。
※俳諧・風やらい(1801)「級の木にくくりつけたる案山子哉〈九皐〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「科木」の解説

科木 (シナノキ)

学名Tilia japonica
植物。シナノキ科の落葉高木,園芸植物,薬用植物

科木 (シナノキ)

植物。シナノキ科の落葉高木。オオバボダイジュ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android