秩序党(読み)ちつじょとう(英語表記)Parti d'Ordre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「秩序党」の意味・わかりやすい解説

秩序党
ちつじょとう
Parti d'Ordre

フランス第二共和政期 (1848~52) に形成された王党派,反共和主義派。大地主勢力を代表するブルボン正統主義者と,金融貴族や大商工業資本家の利益を代弁するオルレアン王朝派との協力関係によって成立。両派は王位継承問題では互いに対立しながらも,1848年の六月事件後,社会主義者や革命的労働者の勢力が低下するなかで急速に勢力を盛返し,大統領に就任したルイ・ナポレオン (ナポレオン3世 ) と提携して共和派一掃に乗出した。 49年5月の選挙に圧勝し,言論集会,結社の取締り強化や議会内での議長の権限拡張などの反動政策を推進し,大統領と対立しはじめた。しかし秩序党は王党2派の内部対立のため有効な対策を講じることができず,この間ルイ・ナポレオンは着々とクーデターの準備を進めていった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android