秩（読み）ちつ

精選版 日本国語大辞典

ちつ【秩】

〘名〙

① つかさ。位。官職。また、その任にある期間。

※類聚国史‐一〇七・鋳銭司・貞観一〇年（868）六月廿六日庚寅「周防国守、兼_二任鋳銭司長官_一者、四年為_レ秩」 〔春秋左伝‐文公六年〕

② 扶持(ふち)。俸祿。秩祿。

※続日本紀‐天平元年（729）八月癸亥「其改_二諸陵司_一為_レ寮。増_レ員加_レ秩」 〔春秋左伝‐荘公一九年〕

③ 一〇年間の称。年齢の区切りや任期などについていう。〔白居易‐思旧詩〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ちつ【秩】［漢字項目］

［常用漢字］　［音］チツ（漢）
１ 物事がきちんと順序立っているさま。よく整った順序・次第。「秩序・秩然」
２ 官位によって受ける俸給。また、官位。官職。「秩米・秩満・秩禄ちつろく／俸秩」
［名のり］さとし・ちち・つね
［難読］秩父ちちぶ

ちつ【秩】

官職。つかさ。また、その在任の期間。
「予州の官二人、―満ちて」〈今昔・九・三一〉

出典　小学館