(読み)オン

デジタル大辞泉 「穏」の意味・読み・例文・類語

おん【穏〔穩〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]オン(ヲン)(呉)(漢) [訓]おだやか
落ち着いている。おだやか。「穏健穏和安穏あんおん・あんのん静穏不穏平穏
[名のり]しず・とし・やす・やすき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「穏」の意味・読み・例文・類語

おだし・い【穏】

〘形口〙 おだし 〘形シク〙
① 人の心や性質作品の内容などが落ち着いている。安心である。穏和、穏健である。
落窪(10C後)三「家といふ物は、券もたる人より外にしる人なきと聞きしかば、おだしう思ひて」
物事状態が落ち着いて静かである。平穏である。
唐物語(12C中)下「みな人あめの下おだしきにほこりて」
③ 穏当である。道理にかなっている。
義経記(室町中か)六「九郎に放ち合せてきらせ給ふ条、甚だおだしからず」
[語誌]→「おだいか(穏)」の語誌。
おだし‐さ
〘名〙

おだい おだひ【穏】

〘形動〙 物事の状態が穏やかなさま。→おだいかおだいし
続日本紀‐天平宝字八年(764)一〇月一四日・宣命「心も安く於多比(オダヒニ)在と常人の念(おもひ)云所に在」

おだい‐おだひ‥【穏】

〘形シク〙 (「おだい」を形容詞化したもの) 穏やかである。安らかである。おだしい。→おだいか
続日本後紀‐天長一〇年(833)二月・宣命(谷森本)「仁孝も兼厚くしてたのもしく於太比之久(オタヒシク)在す」

うだし・い【穏】

〘形口〙 (「おだしい(穏)」の変化した語) おだやかである。のんびりしている。
浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)四「京大坂の茶や風呂屋布袋土人形をまつるのも、愛敬第一にうだしうなるを願ふゆへとなり」

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「穏」の解説

おだやか【穏】

福島の日本酒。酒名は、当主が代々襲名する一文字「穏」に由来純米大吟醸酒大吟醸酒特別純米酒がある。平成7、8、16、18~20、24、26年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は山田錦、一本〆など。仕込み水は阿武隈(あぶくま)山系の伏流水。蔵元の「仁井田本家」は正徳元年(1711)創業。所在地は郡山市田村町金沢字高屋敷。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

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