笏紙(読み)シャクシ

デジタル大辞泉 「笏紙」の意味・読み・例文・類語

しゃく‐し【×笏紙】

朝儀に際して執務公卿くぎょう殿上人てんじょうびとが、備忘のために儀式内容次第などを書いて、の裏にはりつけた紙。しゃくがみ。

しゃく‐がみ【×笏紙】

しゃくし(笏紙)

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精選版 日本国語大辞典 「笏紙」の意味・読み・例文・類語

しゃく‐し【笏紙】

〘名〙 昔、朝廷公事を行なうとき、公卿が備忘のために儀式の次第などを書いて、笏の裏に貼りつけた紙。しゃくがみ。
※後二条師通記‐応徳三年(1086)九月七日「召外記、笏紙給者、令外記次第給儀也」

しゃく‐がみ【笏紙】

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世界大百科事典(旧版)内の笏紙の言及

【笏】より

…日本ではコツの音が骨に通ずるところからこれを嫌い,またその長さが1尺であったことから〈しゃく〉と称するようになったことが《倭名類聚抄》に記されている。元来は手板(しゆばん)とも呼ばれて,君命や奏上事項を板の上に書いて忽忘(こつぼう)に備えた備忘用の板であり,威儀の料となっても笏紙(しやくし)といって儀式の覚書を記した紙を笏の内側にはることが行われた。養老令の制度では,唐制と同じに五位以上は牙(げ)の笏と規定しているが,牙は容易に得がたいので,《延喜式》の弾正台式に白木をもって牙にかえることが許されており,礼服のほかはすべて木製となって近世にいたった。…

※「笏紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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