笹沢左保(読み)ササザワサホ

デジタル大辞泉 「笹沢左保」の意味・読み・例文・類語

ささざわ‐さほ〔ささざは‐〕【笹沢左保】

[1930~2002]小説家神奈川の生まれ。本名まさる。処女長編「招かれざる客」で注目され、「人喰い」で日本探偵作家クラブ賞(現、日本推理作家協会賞受賞。「木枯し紋次郎シリーズはテレビドラマ化された。本格推理小説から時代小説まで、幅広く活躍。平成12年(2000)日本ミステリー文学大賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「笹沢左保」の意味・わかりやすい解説

笹沢左保
ささざわさほ
(1930―2002)

小説家。本名勝。横浜生まれ。関東学院中等部を卒業後、郵政省簡易保険局に勤務。1960年(昭和35)処女長編『招かれざる客』を刊行。構成の優れた本格推理小説として好評を博す。同年、炭鉱争議の組合分裂をテーマにした『人食い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞、作家生活に入る。70年からは木枯し紋次郎をヒーローとする股旅(またたび)小説にも手を染め、巌流(がんりゅう)島の決闘以後の宮本武蔵(むさし)を描いた大河時代小説『宮本武蔵』全8巻も発表している。

厚木 淳]

『『笹沢左保選集』全6巻(1965・芸文社)』『『木枯し紋次郎』全15巻(光文社文庫)』『『宮本武蔵』全8巻(文春文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「笹沢左保」の解説

笹沢左保 ささざわ-さほ

1930-2002 昭和後期-平成時代の小説家。
昭和5年11月15日生まれ。笹沢美明(よしあき)の3男。昭和35年「招かれざる客」で注目され,36年「人喰い」で日本探偵作家クラブ賞。本格推理小説から風俗小説分野にも手をひろげる。46年「木枯し紋次郎」のシリーズを開始。平成12年日本ミステリー文学大賞。平成14年10月21日死去。71歳。神奈川県出身。関東学院高等部卒。本名は勝。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android