筆法(読み)ヒッポウ

デジタル大辞泉 「筆法」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐ぽう〔‐パフ〕【筆法】

筆の用い方・運び方。「力強い筆法
文章書き方表現方法。「史記筆法
物事のやり方。方法。「彼一流の筆法で処する」
[類語]書き方筆先運筆書き振り筆遣い筆勢筆鋒筆力用筆字配りタッチ

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精選版 日本国語大辞典 「筆法」の意味・読み・例文・類語

ひっ‐ぽう ‥パフ【筆法】

〘名〙
① 筆の運び方。書画の運筆の法則。かきかた。書法。
異制庭訓往来(14C中)「然則先可籀文。隷字。六書。八体。及真行草諸家之筆法也」
随筆胆大小心録(1808)六七「術は牧渓などが筆法で、骨があった」 〔新唐書‐韓滉伝〕
② 文の書き方。文章の作り方。
史記抄(1477)一六「遷史の筆法の妙処なり」
③ やりかた。方法。手段。また、考え方。
酒中日記(1902)〈国木田独歩〉五月一七日「大河今蔵の筆法(ヒッパフ)万事これなのである」

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百科事典マイペディア 「筆法」の意味・わかりやすい解説

筆法【ひっぽう】

東洋画,特に水墨画における運筆法で,直筆側筆,逆筆などがある。直筆は筆を画面に対し直角に立てるもので,線描に多く用いる。側筆は筆を斜めに使う筆法で,筆跡は太く,ときに片ぼかしとなる。逆筆は,穂先の向きと逆に線を引くことで,かすれたような筆跡を生む。ほかに,墨を多くふくませない渇筆などの法もある。

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