世界大百科事典(旧版)内の箍回しの言及
【玩具】より
…フープ(輪)は古代ギリシアに端を発するが,アメリカ・インディアンやエスキモーも用いていた。日本でも桶や樽の箍(たが)を利用して,元禄時代に箍回し(輪回し)が大流行している。こうした特殊な機能をもった玩具が,各民族の中で個別に創造されていることは,人類文化の普遍性を物語るものであろう。…
【輪回し】より
…木や鉄で作った輪を,手にした棒切れでたたきながら地面を転がす遊び。単純な遊びであるから,各地に古くからあったと思われる。古代ギリシアでは輪回しは一般的には子どもにふさわしい遊びと考えられていた。この遊びを卒業すべき年の若者がまだ輪を回して楽しむようすを見たエロス神が,こらしめのためにサンダルで打ちかかるようすを描いた壺絵が残っている。他方,医師のヒッポクラテスが胆汁過多症の運動療法として輪回しを取りあげ,またプリエネのギュムナシオン(総合運動場)が若者の身体訓練用に輪回しの道具を備えており,輪回しは生理的効果を認められ老若を問わず行われた。…
※「箍回し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」