箒・帚(読み)ほうき

精選版 日本国語大辞典 「箒・帚」の意味・読み・例文・類語

ほうき はうき【箒・帚】

〘名〙 (「ははき(箒)」の変化した語)
① ごみ・ほこりなどをはき寄せ掃除する道具。羽箒棕櫚箒草箒竹箒などの種類がある。〔明応本節用集(1496)〕
※説経節・説経苅萱(1631)中「とっかう、さんかう、れいを、三つのたからものを、はうきにゆいそへ」
② (━する) 遊里で、次々に別の芸娼妓に関係すること。手当たり次第に女と関係すること。また、その男。浮気者。
咄本・軽口五色紙(1774)中「コレハコレハ箒(ハウキ)様か、見それました」
③ 紋所の名。①をかたどった図柄のもの。
※咄本・かの子ばなし(1690)中「扨、六尺のもんは家のもんか。〈略〉立花りうあんはほうきを付られた」
[語誌]「十巻本和名抄‐四」「色葉字類抄」「観智院本名義抄」などには「ハハキ」とある。節用集や下学集の中には「ハハキ」「ハワキ」とするものもあるが、室町時代には「ハウキ」が優勢となっていた。

は‐はき【箒・帚】

〘名〙 (「羽掃き」の意で、古く鳥の羽毛を用いたところからという。「はわき」の時代も)
① ほうき。
古語拾遺(嘉祿本訓)(807)「作(ハハキ)蟹仍掌鋪設」
和玉篇(15C後)「箒 ハワキ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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