築城(読み)チクジョウ

デジタル大辞泉 「築城」の意味・読み・例文・類語

ちく‐じょう〔‐ジヤウ〕【築城】

[名](スル)城を築くこと。「要害の地に築城する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「築城」の意味・読み・例文・類語

ちく‐じょう ‥ジャウ【築城】

〘名〙
① 城をきずくこと。
※続日本紀‐文武二年(698)八月丁未「修理高安城〈天智天皇五年築城也〉」 〔詩経大雅・文王有声〕
地形のもつ防護力を増強するため、障害物、掩体掩蔽、攻撃用の拠点など各種の構築物をつくること。〔現代大辞典(1922)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「築城」の読み・字形・画数・意味

【築城】ちくじよう(じやう)

城を作る。〔楽府詩集、雑曲歌詞十五、唐、張籍、築城曲〕馬の中古今に曰く、秦の始皇三十二年、讖書(しんしよ)を得たり。云ふ、秦をぼすは胡なりと。乃ち恬(まうてん)をして胡をち、長きて、以て之れに備へしむと。

字通「築」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「築城」の意味・わかりやすい解説

築城
ついき

福岡県中東部、築上郡(ちくじょうぐん)にあった旧町名(築城町(まち))。現在は築上町の西部を占める。旧築城町は1955年(昭和30)築城、上城井(かみきい)、下城井の3村が合併して町制施行。2006年(平成18)、椎田(しいだ)町と合併し築上町となった。旧築城町の南部は英彦山(ひこさん)火山群の北斜面山地が広く分布、北部には北流する城井川谷底平野と新田原(しんでんばる)台地が広がる。北端をJR日豊(にっぽう)本線と国道10号が並走し、その西側を椎田(しいだ)道路が走り、築城インターチェンジがある。主産業は農業で、稲作のほか、レタス、ダイコン、イチゴ、カキなどを産し、スギヒノキ林業も盛んであるが、北九州市への通勤者も増加している。北端は航空自衛隊基地築城飛行場となっている。南東端の求菩提山(くぼてさん)(782メートル)は山伏修験(しゅげん)道場として知られ、山腹には城井城跡があり、耶馬日田(やばひた)英彦山国定公園に含まれる。国の天然記念物の本庄のクス(ほんじょうのくす)があり、県の無形民俗文化財として円座餅搗(もちつき)、赤幡神楽(あかはたかぐら)が伝えられている。

[石黒正紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「築城」の意味・わかりやすい解説

築城
ついき

福岡県北東部,築上町西部の旧町域。北東で周防灘に面する。 1955年築城村,上城井村,下城井村の3村が合体して町制。 2006年椎田町と合体して築上町となる。英彦山地北斜面と北流する城井川 (きいがわ) の谷を占める。低地では米,大麦,野菜を産し,台地ではブドウ,ナシ,モモなどの果樹栽培が行なわれる。海岸近くに航空自衛隊築城基地がある。本庄のクスは国の天然記念物に指定。修験者の道場として栄えた求菩提山 (くぼてやま。 782m) など南部の山地は耶馬日田英彦山国定公園に属する。

築城
ちくじょう
fortification

ある地点の防衛を容易にし,戦術的価値を高めるために地形を利用して,水濠,土濠,土塁,障壁,鉄条網,対戦車壕,トーチカ,城壁などを建造すること。ある地点に急いでこれらの土木工事を施す野戦築城と,拠点要塞,あるいはマジノ線のような要塞線を造る永久築城に分れる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「築城」の意味・わかりやすい解説

築城 (ついき)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の築城の言及

【陣地】より

…陣地は強度により,永久陣地と野戦陣地に分けられる。なお軍用の工事,各種構築物を総称して築城という語が使用されている。
[歴史]
 人類は,先史時代においても集落の周囲に塀をめぐらせ,土塁を築いて外敵の侵入を防いだ。…

【兵器】より

…さらに軍用機,戦車等のような直接戦闘に参加するほか移動,防護,運用統制など各種の要素を複合してもつ兵器は,通常,独立した兵器体系weapon systemとして分類される。築城(防御用の構築物)建設器材等も広義の兵器であるが,その構築物は兵器とはいわない。 発射火器は,人が携帯して使用する小火器と火砲とに区分され,小火器の中で拳銃,短機関銃や手榴弾等は白兵とともに近接戦闘兵器ともいう。…

※「築城」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android