篠田統(読み)しのだ おさむ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「篠田統」の解説

篠田統 しのだ-おさむ

1899-1978 昭和時代の食物史学者。
明治32年9月21日生まれ。ヨーロッパに留学後,昭和4年母校京都帝大の講師。のち陸軍技師として中国各地に従軍。23年大阪学芸大(現大阪教育大)教授となる。栄養生理学から食物史研究に転じた。昭和53年8月10日死去。78歳。大阪出身。著作に「すしの本」「中国食物史」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の篠田統の言及

【餅】より

…いずれにせよ,もち米を蒸して臼に入れ,杵で搗(つ)いたうえで,いろいろの形につくったものを餅の字で表してきたのであるが,餅という漢字は日本独自の使い方であり,中国の用法とはまったく異なっている。風俗学者で食物史家の篠田統(おさむ)(1899‐1978)によると,中国では饅頭(マントウ),餃子(チアオズ)などの小麦粉製品の総称が餅(ピン)であり,小麦粉そのものが麵(ミエン),小麦以外の穀物(米,アワ,キビ,豆など)の粉製品を餌(アル)といい,餌がのちに細かく分かれ,よくこねて大きいままで蒸したものを餻(カオ),小さくまるめて蒸したものを円(ユワン)(とも),円の中に餡を入れたのを団(トワン),米を粒のまま蒸してから搗いたのが餈(ツー)であるという。すると中国の餈が日本の餅にあたるわけであるが,日本では餈は(しとぎ)のことである。…

※「篠田統」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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