篠竹(読み)すずたけ

精選版 日本国語大辞典 「篠竹」の意味・読み・例文・類語

すず‐たけ【篠竹】

〘名〙 (「すずだけ」とも) イネ科の多年草。日本特産で、各地山地森林下草として群生する。高さ一~三メートル。稈は径五~八ミリメートル。葉は長さ二五センチメートル、幅六センチメートルに達し、葉鞘紫色を帯びる。小穂は紫色の五~一〇小花からなり円錐形に集まってつく。すず。みすずだけ。
御湯殿上日記‐文明一二年(1480)九月一三日「かち井殿より御庭にうへらるるかしわ、すすたけまいる」

しのべ‐だけ【篠竹】

〘名〙 植物「やだけ(矢竹)」および「めだけ(女竹)」の異名
※新撰六帖(1244頃)六「うきふしを思ひもいれずしのへ竹しのべとねこそ先づ泣かれけれ〈藤原家良〉」

しの‐だけ【篠竹】

〘名〙 =しの(篠)
※元良親王集(943頃)「しの竹のふしはあまたにみゆれともよよにうとくも成まさる哉」

しのめ‐だけ【篠竹】

〘名〙 植物「やだけ(矢竹)」の異名。〔延宝八年合類節用集(1680)〕

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デジタル大辞泉 「篠竹」の意味・読み・例文・類語

しの‐だけ【×篠竹】

根笹仲間総称。細くて、群がって生える竹。しの篠笹
[類語]若竹弱竹青竹孟宗竹真竹寒竹熊笹

すず‐たけ【×篠竹】

イネ科の植物。日本特産で、山地の樹下に密に茂り、高さ1~3メートル。行李こうり細工物材料にし、竹の子食用。すず。みすず。

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普及版 字通 「篠竹」の読み・字形・画数・意味

【篠竹】しようちく

しの。

字通「篠」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「篠竹」の解説

篠竹 (スズタケ・スズダケ)

学名Sasamorpha borealis
植物。イネ科の竹

篠竹 (シノダケ)

植物。イネ科タケササ類の小形の竹の総称。ササの別称

篠竹 (シノベダケ)

植物。イネ科の常緑竹,園芸植物。メダケの別称

篠竹 (シノベダケ)

植物。イネ科の竹,園芸植物。ヤダケの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の篠竹の言及

【ヤダケ(矢竹∥箭竹)】より

…イネ科の大型のササ。シノダケ(篠竹)の名もある。稈(かん)はまっすぐで,主として上方から1節に1本の枝が出る。…

※「篠竹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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