米州諸国会議(読み)べいしゅうしょこくかいぎ

百科事典マイペディア 「米州諸国会議」の意味・わかりやすい解説

米州諸国会議【べいしゅうしょこくかいぎ】

米国およびラテン・アメリカ諸国間の国際会議。1826年以来ラテン・アメリカ諸国間の会議はたびたび開かれたが,米州諸国会議と呼ばれるものは,1889年米国の提唱によりワシントンで開かれたのが最初。その後諸国の首都で開かれ,通商・文化交流等共通の問題が討議され,第2次大戦期からは防衛問題の比重が大きくなった。西半球諸国の政治的・経済的結束強化に役立ったが,米国のラテン・アメリカ政策の道具という性格が強い。→パン・アメリカ主義
→関連項目パン・アメリカン・ハイウェー

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世界大百科事典(旧版)内の米州諸国会議の言及

【パン・アメリカ主義】より

…第2次世界大戦後には米州機構(OAS)を中心とした地域的な協力体制を形成している。アメリカ大陸の諸国が一体であるという思想や具体的な統合をめざした動きはすでに19世紀初めのモンロー主義や,S.ボリーバルの提唱で開かれたパナマ会議を通じて現れていたが,パン・アメリカ主義の運動が具体的な形をとりはじめたのは,合衆国の提唱で1889年末から翌年初めにかけてワシントンで開かれた第1回米州諸国会議International Conference of American Stateであった。ドミニカ共和国を除く当時のすべてのラテン・アメリカ諸国と合衆国が参加したこの会議で,会議の常設機構としてアメリカ大陸諸共和国通商事務局(1910年にパン・アメリカ連合と改称)が設置され,以後ほぼ定期的に米州諸国会議が開催されることになった。…

※「米州諸国会議」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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