糞土(読み)ふんど

精選版 日本国語大辞典 「糞土」の意味・読み・例文・類語

ふん‐ど【糞土】

〘名〙 (古くは「ふんと」)
① 糞と土。また、腐った土。汚ない土。
正法眼蔵(1231‐53)行持下「金銀珠玉、これをみんこと糞土のごとくみるべし」 〔管子揆度
② 転じて、きたないもの、卑しむべきもののたとえ。
※薩長土肥(1889)〈小林雄七郎〉四藩政府即聯立内閣「彼等は戊辰前後より廃藩置県に至るまで天下人士の糞土視し」 〔春秋左伝‐僖公二八年〕

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デジタル大辞泉 「糞土」の意味・読み・例文・類語

ふん‐ど【×糞土】

《古くは「ふんと」》
くそと、つち。また、腐った土。きたない土。
きたないもの、卑しむべきものなどのたとえ。
文明を皮に着て、―の心をもつ、腐れ果てた明治の賊政府」〈蘆花黒潮

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普及版 字通 「糞土」の読み・字形・画数・意味

【糞土】ふんど

腐った土。宋・軾〔(末子)過、海舶於て長子寄書、酒を得て詩を作る。~其の韻を用ひて一を賦し、~諸子姪に寄す〕詩 但だ字をして(ま)た世を照らさしめば 糞土腐餘(世俗の事)、安(いづく)んぞみるに足らん

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