紅毛船(読み)コウモウセン

デジタル大辞泉 「紅毛船」の意味・読み・例文・類語

こうもう‐せん【紅毛船】

江戸時代オランダ船俗称スペインポルトガル南蛮船と区別していう。のち、広く外国船のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「紅毛船」の意味・読み・例文・類語

こうもう‐せん【紅毛船】

〘名〙 一六世紀後半以来、日本に来航した西欧諸国の貿易船のうち、主としてオランダ船に対して使われた俗称。鎖国以前に来航したスペイン、ポルトガルなどの外国船は南蛮船と呼ばれていたが、鎖国後は中国とオランダだけが長崎での貿易を許されたところから、中国船を唐船と呼ぶのに対してオランダ船を称したもの。さらに来航禁止の南蛮船と区別する意味もあった。幕末期には広く外国船をさすこともあった。
※財政経済史料‐七・経済・外国通商・阿蘭陀通商・慶長一四年(1609)七月「八九年前紅毛船為商売願、日本に趣し処、其船行方不相知

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「紅毛船」の意味・わかりやすい解説

紅毛船
こうもうせん

16世紀以来,来航していたポルトガル,スペインの貿易船を南蛮船と呼ぶのに対し,やや遅れて来航したものの,鎖国後も長崎での貿易を許されていたオランダ船に対する俗称。つまり紅毛人の船という意味だから,南蛮船と区別するのもおかしいし,船型呼称とも本来は無関係である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android