精選版 日本国語大辞典 「細波・小波・漣」の意味・読み・例文・類語
さざ‐なみ【細波・小波・漣】
(古くは「ささなみ」)
[1] 〘名〙
① 風が吹いて立つ、細かく小さな波。さざれなみ。さざれこなみ。
※万葉(8C後)一二・三〇四六「左佐浪(ササなみ)の波越す安蹔に降る小雨間も置きてわが思はなくに」
※御伽草子・浦嶋太郎(室町末)「汀涼しきさざなみに、水鳥あまた遊びけり」
※鹿足之次第(1477)「何れにても不拍子なる馬の分には、手まへへさっと引切て、跡はさざ波取合可レ乗なり」
[2] 琵琶湖の西南沿岸地方をいう。また、近江国(滋賀県)の古名。
※万葉(8C後)一・三一「左散難彌(ササナミ)の志賀の大わだよどむとも昔の人にまたも逢はめやも」
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