終ぞ(読み)ついぞ

精選版 日本国語大辞典 「終ぞ」の意味・読み・例文・類語

つい‐ぞ つひ‥【終ぞ】

〘副〙 (名詞「つい(終)」に助詞「ぞ」がついてできたもの) =ついに(終━)
※浄瑠璃・男作五雁金(1742)越後町局炭火「こなんの様な気随者をつひぞ見ぬ」
人情本春色梅児誉美(1832‐33)四「これまでついぞ参る様な御ゑんもないが」
※がらくた博物館(1975)〈大庭みな子〉犬屋敷の女「自分少しは喋ればよかったと思うのだが、ついぞそういう機会はないのだった」

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デジタル大辞泉 「終ぞ」の意味・読み・例文・類語

つい‐ぞ〔つひ‐〕【終ぞ】

[副]《名詞「つい(終)」+終助詞「ぞ」から》あとに打消しの語を伴って、その行為状態をまだ一度も経験したことがない意を表す。今まで一度も。いまだかつて。「彼のうわさ終ぞ聞いたこともない」「終ぞ見かけない人」
[類語]いまだまだなおいまだに今なお今もってなおも依然未然未発相変わらず矢張りやっぱりなおかつまだまだいまだ嘗て・今のところ・今に至るも

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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