組頭・与頭(読み)くみがしら

精選版 日本国語大辞典 「組頭・与頭」の意味・読み・例文・類語

くみ‐がしら【組頭・与頭】

〘名〙
① 江戸時代の五人組の前身で、京に置かれた組町の長。
浄瑠璃・傾城反魂香(1708頃)上「程なく八町はしりゐの問屋・組頭。組町引具(ぐ)しおこしかへって声々に」
② 江戸時代、武家大名家臣の職制の一つ。徒組(かちぐみ)、鉄砲組、弓組などの一組の長。
※別所長治記(1580‐92頃)「秀吉近習の侍を六番に分て三百人宛役所に名字を書付、組頭に判形をさせて」
③ 江戸時代の村の助役庄屋または、名主(なぬし)を助けて村政事務を処理するもの。
※里見九代記(1631)二「足軽の衣類、組頭百姓と同意にて、座敷は名主の上たるべし」
④ 江戸時代の五人組の頭。判頭。組親。
※俳諧・桃青門弟独吟廿歌仙(1680)一山独吟「釈迦は秋極楽町の組頭 百味の露の家督振舞」
⑤ 江戸町火消の組の長。頭(かしら)
⑥ 一般に、ある仲間の長。
※雑俳・柳多留‐二三(1789)「銭箱の有(ある)がらかんの組かしら」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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