(読み)ふさぬ

精選版 日本国語大辞典 「総」の意味・読み・例文・類語

ふさ・ぬ【総】

〘他ナ下二〙 集めてたばにする。まとめてくくる。たばねる。また、物事総括する。総合する。
※南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二「労(いたは)しく総(フサネ)足すこと無かれ」
[補注]下一段化した例として「総 フサ フサネル」が「伊呂波字類抄」に見える。

ふさなり【総】

〘名〙 多く群がり集まること。また、そのもの。〔書言字考節用集(1717)〕

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デジタル大辞泉 「総」の意味・読み・例文・類語

そう【総〔總〕】[漢字項目]

[音]ソウ(漢) [訓]ふさ すべて すべる
学習漢字]5年
多くの物事を一つに締めくくる。「総括総合
全体をまとめて取り締まる。「総監総裁総長総統総督総理
全部。すべて。「総意総会総額総数総力総選挙
何本もの糸を一か所で締めて垂らしたもの。ふさ。「総角そうかく総状花序
上総かずさ国、また、下総しもうさ国。「総武/房総
[名のり]のぶ・みち
難読総角あげまき上総かずさ下総しもうさ

そう【総】

[名]すべてのもの。全体。
大勢の川を渡さん時、―を力にして渡るべし」〈盛衰記・三五〉
[接頭]名詞に付いて、全部の、すべての、という意を表す。「収入」「トン数」

ふさ【総/房】

糸を束ねて、先端を散らし垂らしたもの。「帽子の―」
花や実が群がり生じて垂れているもの。フジの花、ブドウの実など。
袋の形になってついているもの。ミカン内果皮など。
[類語]

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【上総国】より

…旧国名。現在の千葉県の一部で,房総半島の北部を占める。
【古代】
 東海道に属する大国(《延喜式》)。…

【下総国】より

…旧国名。総州。現在の千葉県北部と茨城県南西部および埼玉県東部。…

※「総」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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