緑児（読み）りょくじ

精選版 日本国語大辞典

りょく‐じ【緑児】

〘名〙 三歳ぐらいまでの小児。特に、奈良時代の戸籍で、三歳以下の男児をいう。大宝令では三歳以下を緑と称し、養老令では黄(こう)といった。みどりご。緑子。

※正倉院文書‐大宝二年（702）御野国味蜂間郡春部里戸籍「伍保上政戸石作部小麻呂戸口廿四、正丁四、次丁一、緑児四」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

みどり‐ご【緑^▽児／嬰^＝児】

《古くは「みどりこ」》生まれたばかりの赤ん坊。また、3歳くらいまでの幼児。
[類語]赤ん坊・赤ちゃん・赤子・ベビー・嬰児・乳児・乳飲み子

りょく‐じ【緑児】

大宝令で、3歳以下の男児の称。みどりご。→緑女

出典　小学館

山川 日本史小辞典 改訂新版

緑児
りょくじ

緑は律令制の年齢区分の一つ。大宝令の規定で，男女3歳以下をさす。籍帳の記載例は緑子・緑児・緑女。養老令では唐制にならって黄と改められた。

出典　山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

緑児
りょくじ

『大宝令』で3歳以下の男子を緑児，女子を緑女と称した。不課口。大宝2 (702) 年以降の諸国の戸籍帳に散見。『養老令』では緑を黄に改めている。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典