世界大百科事典(旧版)内の縁(建築)の言及
【社寺建築構造】より
…飛鳥・奈良時代の基壇は一般に高さが高く,なかには法隆寺の金堂,五重塔のように二重に築いたり,夢殿のように壇上に高(勾)欄を巡らしたものもあるが,しだいに低くなり,普通は一重である。平安時代に仏堂内部に床板を張るようになると,周囲に縁(えん)ができて,基壇はその下に隠れ,土を盛って周囲を漆喰(しつくい)などで塗った亀腹(かめばら)が用いられる(図2)。近世にはさらにこの亀腹もなくなり,地表面の高さに礎石をすえるのが一般的になる。…
【日本建築】より
…日本でも唐の様式をそのまま受け入れた奈良時代の建築に対して,平安・鎌倉時代になると軒の出はしだいに深くなる。これは雨から壁や縁をまもるためでもあり,また暑い季節,雨の降っているときでも,戸をあけておくために必要であった。建物の内部には床(ゆか)が張られる。…
※「縁(建築)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」