羅越国(読み)らえつこく

改訂新版 世界大百科事典 「羅越国」の意味・わかりやすい解説

羅越国 (らえつこく)

8世紀前後にマレー半島南部にあったと推定される王国。その位置についてはさまざまな議論があるが,史料としては《新唐書地理志に引く賈耽かたん)の地理書逸文しかないため,詳しいことはわからない。当時マレー半島に数多くあった,インド中国との間の中継貿易に基礎を置いた小国家の一つであろう。日本の高岳親王真如遷化(せんげ)の地として知られるが,親王が虎に殺されたとする記述には疑問がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羅越国」の意味・わかりやすい解説

羅越国
らえつこく
Luo-yue-guo; Lo-yüeh-kuo

マレー半島南端にあったと考えられる国。中国の『新唐書』 (→唐書 ) 地理志にその記述がある。しかしそれがどこであったか,また羅越が何の対音であるかについては定説がない。

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