羚羊・氈鹿(読み)かもしか

精選版 日本国語大辞典 「羚羊・氈鹿」の意味・読み・例文・類語

かも‐しか【羚羊・氈鹿】

〘名〙 ウシ科の哺乳類体形シカに似ており、体高約七〇センチメートル。雌雄とも頭に、枝がなくて中空の、一〇センチメートル内外の、とがった角がある。体は白色綿毛の上に黒褐色の上毛でおおわれるが、橙色または白色に近いものもある。日本の特産種で、本州以南の山岳林にすみ、木の葉や若芽などを食べる。肉は食用、体毛は毛氈(もうせん)などを織るのに用いたので、氈(かも)を織るのに用いる鹿の意でいう。特別天然記念物。正式にはニホンカモシカ。漢字に「羚羊」を当てるが、「羚羊」は正しくは別種レイヨウをさす。かもしし。にくしし。あおしし。かましし。くらしし。《季・冬》 〔本朝食鑑(1697)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android