羽林（読み）ウリン

デジタル大辞泉

う‐りん【羽林】

近衛府の唐名。また、近衛中将・少将の唐名。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

う‐りん【羽林】

[1] 星の名前。二十八宿の危宿南東方の衆星。天宮で大将軍の地位にあたり、天軍をつかさどるという。羽林軍。

※三代実録‐貞観六年（864）七月二三日「有_レ星、出_レ自_二営室_一入_二羽林東_一、赤黄無_レ光」 〔漢書‐天文志〕

[2] 〘名〙

① 天子の宿衛をつかさどる役。漢の武帝がはじめてこれを設けた。日本では特に近衛府の唐名。

※明衡往来（１１Ｃ中か）下本「未_レ挙_二蓬壺之雲_一。而忽任_二羽林_一。兼昇_二鸞殿_一」 〔漢書‐百官公卿表〕

② 特に近衛府の中将、少将の唐名。

※台記‐久安四年（1148）九月六日「羽林事、御気色宜、依_二其悦申侍_一」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【羽林】うりん

禁衛の軍。〔漢書、百官公表上〕中令は秦官なり。宮殿掖門を掌る。～門林皆屬す。大夫は論議を掌る。

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出典　平凡社「普及版 字通」