習い性と成る(読み)ならいせいとなる

故事成語を知る辞典 「習い性と成る」の解説

習い性と成る

日ごろからくり返していることは、やがて生まれ持った性質のようになる、ということ。

[使用例] 運動不足が習い性となった虚弱な体質を憐れむように、風呂からあがったばかりの薄い胸をばたばたと打ちながら[高橋和巳*悲の器|1962]

[由来] 「書経たいこう・上」の一節から。紀元前一一世紀ごろ、いん王朝の時代の宰相いんが、素行の修まらない王に対して「このような王さまの悪行は、『習い、性と成る(習慣にしていると、そのうちやめることができない性質になってしまいます)』」と忠告しています。

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ことわざを知る辞典 「習い性と成る」の解説

習い性と成る

日頃繰り返していることは生まれ持った性質のようになる。

[使用例] 信吾は戦争のあいだに、女とのことがなくなった。そしてそのままである。まだそれほどの年ではないはずだが、習い性となってしまった[川端康成*山の音|1949~54]

[解説] 「書経―太甲・上」の「これなんじ不義、習い性となる」によることば。「性」は「しょう」ともいいました。

英語〕Habit is a second nature.(習慣は第二の天性

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