習気(読み)じっけ

精選版 日本国語大辞典 「習気」の意味・読み・例文・類語

じっ‐け【習気】

〘名〙 (vāsanā の訳) 仏語煩悩(ぼんのう)を起こすことによって心の中に印象づけられた慣習的な気分習性。これによって思想、行為その他を生ずるところから、種子(しゅうじ)とも呼ぶ。言語的表象から生ずる名言(みょうごん)習気、我執から生ずる我執習気、善悪の業から生ずる有支(うし)習気の三種がある。
法華義疏(7C前)一「七種学人。亦有思惟習気。羅漢猶有習気
仮名草子浮世物語(1665頃)二「げにも習気(シッケ)の煩悩は悟を開きし聖人の上にも絶えぬものにや」 〔大般若経‐五五〕

しゅう‐き シフ‥【習気】

〘名〙
① 身にしみついた習慣。ならわし。しゅうけ。
今昔(1120頃か)一四「汝、心猛くして常に瞋恚(しんい)(おこ)す事は、毒蛇の習気の也」

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デジタル大辞泉 「習気」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐き〔シフ‐〕【習気】

身にしみついた習慣。
「東花坊のこの性行上の―を」〈芥川枯野抄

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普及版 字通 「習気」の読み・字形・画数・意味

【習気】しゆう(しふ)き

習慣。気分。くせ。宋・軾〔再び潜師に和す〕詩 東坡氣、除くも未だ盡さず 時に復(ま)た長、小を書く

字通「習」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「習気」の意味・わかりやすい解説

習気
じっけ

熏習」のページをご覧ください。

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