聞役(読み)キキヤク

デジタル大辞泉 「聞役」の意味・読み・例文・類語

きき‐やく【聞(き)役】

人が話すのを聞く立場。また、その人。聞き手。「聞き役に回る」
江戸時代中国地方九州諸藩長崎に置いていた職。長崎奉行本藩との連絡に当たった。
聞番ききばん
江戸幕府目付めつけ異称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「聞役」の意味・読み・例文・類語

きき‐やく【聞役】

〘名〙
① 人の言うことを聞く役目。また、その人。聞き手。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「泣き事の聴き役は否(いや)だよ」
② 江戸時代、九州、中国の諸藩から外敵などの急を知らせるために長崎に派遣して置く役。各藩二名ずつとする。
落穂集(1728)五「其頃御城役、聞役抔と申たる面々の勤方」
④ 「めつけ(目付)」の異称。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の聞役の言及

【留守居】より

…(2)諸大名の江戸藩邸におかれた役職。広義には江戸家老をも含むが,通例は聞役(ききやく)=聞番(ききばん)をさす。江戸常住の外交職で,幕府や諸大名から情報を集め,儀礼・交際など万事に失態のないよう取り計らうのが任務であった。…

※「聞役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android